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【読書感想】プラネテス(1)を読んだ。それと本について考えていること

今更ながら、SF系のコミックで有名なプラネテスを読んでみたのでその感想を書いていこうと思います。

読んだきっかけは、フレンドと通話していてちょくちょくおすすめされていたから。全4巻だし、とりあえずと思って一巻だけ買ってみました。Kindleで。

ここ数週間、本を読みたい欲が強くて。所謂活字中毒みたいな状態になっていたので、こうしておすすめの本を手に取る機会も増えた気がします。前から気になってた本とか。個人的には漫画も本の一部なので活字中毒の時に読むのは漫画でも文芸でも小説でもなんでも良いと思ってます。

さて肝心のプラネテスの感想はというと、今(2021年)読むにはちょっと退屈。だけど読んでおいて損はない作品でした。なぜって他のSF作品で引用という名のオマージュとかされていたから。これを読んでようやく、数年前に読んだ小説の元ネタを知る…みたいな状態になったからです。そして引用というなのオマージュされていた小説を読み返す…というループに陥っている現在。

プラネテスを読んでいて特に印象に残っているのが、喫煙シーンが多いこと。他にも、たとえば70年代80年代に書かれたSF小説では当たり前のように宇宙船の中での喫煙シーンが描写されている。そういうところに時代を感じて、ちょっとノスタルジックな気分になったりするのです。今では地球上ですら禁煙が当たり前ですからね。時代です。

仮にもし人類がプラネテスの世界くらいに宇宙進出したとしても、宇宙空間では絶対禁煙だと思うんですよ。ただでさえ酸素貴重だし。 ちなみにそれについて書いている小説もあります。喫煙がメインじゃないけど、タバコとか葉巻を密輸する話。詳細はめんどうなので書きませんが、リンクを張っておきます。

さて、プラネテスの話に戻ります。

主人公はデプリを回収する仕事をする人なのですが、現代ですと人の手で回収するというのはあまり現実的ではないと思われています。テザーとか使って磁気で引き寄せて大気で燃やす、というのがJAXAとかで考えられている方法ですね。なので個人的にこの話にあまりリアリティは感じなかったです。まぁ、宇宙に行くという点にロマンは感じるんですけどね。そう、ロマン。宇宙にはロマンが詰まっている。

地球と宇宙の境目がないという話とか、好きですね個人的に。地球も宇宙の一部。うん、わかるー。とか、一人で盛り上がっていました。

最近自分の中での宇宙観というか、世界観みたいなのができてきて、それについてどこかで書こうと思うのですがなかなか筆が進まずにいました。

本を読むと少しそれが加速する気がして、なのでまたわたしは新たな書籍を求めるのです。

積ん読解消のためにリストを晒す

先日、また一冊Kindle本を購入した。その本はすぐに読み終わったものの、私のKindleアプリ内やベッドの脇にはまだ読み終えていない本が積まれている。そのほとんどが「いつか読む」リストに入れたまま、なんかめんどくさくなって放置、もしくは忘れているものである。

ということで、読書のモチベーションを上げるために読んでない本を書き連ねていこうと思う。

物語論 基礎と応用

物語論 基礎と応用 (講談社選書メチエ)

物語論 基礎と応用 (講談社選書メチエ)

今年のはじめ頃に悪い意味で話題になった某アニメ。なぜその作品がダメだったのか。優れた映像作品とは何なのか。それを解説する動画が多くアップされていた。この本はその数多の動画のなかで触れられていたものの一つである。「物語を書いている身としては、一応知識として知っておいたほうがいいのでは」と思って購入したのだが、情報量が多くて疲れてしまって積んでいる。本作は有名な古典作品を例として、物語の構造について説明しているのだが、その元ネタである古典作品自体を知らないことが多く、元ネタを調べていったら「あっちも読みたい…」となり収集がつかなくなってしまったのだ。というわけでこの本自体が「ほしい本リスト」なのである。これはもっと時間とお金と本棚に余裕があるときでないと読むことができないのではないだろうか…。

ニューロマンサー

ニューロマンサー (ハヤカワ文庫SF)

ニューロマンサー (ハヤカワ文庫SF)

SF好きを自称しているくせに読んだことがないのはまずいと思い、購入したもの。造語が多い、独特の語り口(翻訳)、など読破するのが大変だと思った本の一つ。3分の1ほど読んで一旦放置し、内容を忘れたのでまた最初から読み直している。やはり難解な作品だと思う。

神曲(地獄篇)

神曲 地獄篇 (河出文庫 タ 2-1)

神曲 地獄篇 (河出文庫 タ 2-1)

これも今年の某アニメの影響(正確にはそのアニメの解説ネタ動画)を見て「あー昔神曲読もうとして挫折したなー」と思い出したのでKindleで購入した。昔読んだ古い訳のものとは違い読みやすかったのだが、途中で飽きて放置中。いつか読む。

The Hunt for Read October

The Hunt for Red October (Jack Ryan Universe Book 1) (English Edition)

The Hunt for Red October (Jack Ryan Universe Book 1) (English Edition)

アマプラで「ジャック・ライアン」シリーズを見た影響で「原作も読もう!」と意気込んで買ったもの。専門用語の多さに疲れて放置中。まだ本題にも入ってない。

The Three-Body Problem

The Three-Body Problem

The Three-Body Problem

日本語版も発売されて話題になっていた「三体」。英語版が結構前に出ていたので買っておいたのだ!中国語は読めないから!しかし読み終える前に日本語版が発売されてしまった。改めて日本語版を買うのも悔しいし、今から苦労して英語の小説を読むのかと考えると気が重い…。しかし、いつかきっと読み終える日が来るだろう。

以下は物理本。

悲しき熱帯

悲しき熱帯〈1〉 (中公クラシックス)

悲しき熱帯〈1〉 (中公クラシックス)

Kindle版がなかったので物理で買った。構造主義について多少は知っておいたほうがいいだろう、と思ったものの、ほぼ手つかず。きっかけは「バイオハザード ヴェンデッタ」で引用されていた(映画の方は覚えていないのだが、小説版では作中のキャラクターが構造主義について語る場面がある)ので興味を持ったのだが、後に他の趣味に時間を割いてしまいあまり進んでいない。教養として読んでおきたいとは思っているのだが…。

5分間SF

5分間SF (ハヤカワ文庫JA)

5分間SF (ハヤカワ文庫JA)

「飲み会の待ち合わせ中、時間つぶしに立ち寄った本屋でたまたま目に入ったから買った」というテキトウな本。SFというにはちょっと物足りない作品だったので、最初の2,3話を読んで放置している。

十二国記(白銀の墟 玄の月1〜4巻)

白銀の墟 玄の月 第一巻 十二国記 (新潮文庫)

白銀の墟 玄の月 第一巻 十二国記 (新潮文庫)

うおおおおお!あれだけ続編を待ちに待った十二国記を積んでいるのである!なぜかというと先月発売されたゲームをするので忙しいからである!とりあえず発売日に購入したものの、読むのが勿体ないと言い訳をしながらベッド脇に積んでいる。早く読みたい。しかしオンラインゲームは発売から数ヶ月経つと人が減るので今しか楽しめない。本は一人で読めるのでいつでも楽しめる。そんな言い訳を重ねながら、まだその時ではないと言い張っている。

以上、全部で11冊?でした。
実はまだある気がするのだが、ひとまずこれを消化することを目下の目標としようと思う。どこから手を付けるかが問題だが、最近の自分の読書事情から考えるに、Kindleのほうが読みやすいのでKindle版から崩していくだろう。問題は洋書で、英語読めるし〜とは言い張っているものの小説となると結構ハードルが高い。圧倒的語彙力不足故に頻繁に辞書を引かなければならない。幸いなことにKindleだと簡単に翻訳してくれるのでまだいいのだが、読むペースは遅いので積んでしまう。

せっかく時間はあるのだし、今のうちに読書を、と思うのだが積ん読はやはり積んでしまう。そして、一つ積ん読を消すとまた「欲しい物リスト」から本が増えるのである。先は長い。

「読書体験」は言うほど重要か?

紙の本or電子書籍という対立構造は世間で頻繁に議論されているし、何ならすでに「紙の本のほうが記憶に残りやすい」という研究結果もある。ということで物理本のほうが優れているというのは世間一般的な認識である。

……であるのだが、私としては場所を取らない電子書籍のほうがいい。
そもそも物理本を推している人の言い分の一部である、「ページをめくる感触が必要」とか「読んだページの厚みを実感できる」などに全く共感できないからである。

これは私のスキゾイド気質の一部が原因なのかもしれないが、「体感」をあまり重要だと思っていない。本を読んだ後にページの感触なんて覚えていないし、本の重みなんてのも記憶にない。やはり本の本質(なんか変な言葉w)は内容なのである。どこで読んだとか、何をきっかけで読んだとか、誰が書いたとか、その類の情報は本の内容とは全く関係ないし、読み終わった後に記憶に残るものでもないのだ。読書の後に残るのは物語のイメージだけであり、読書中に自分の本体がどういう状況にあったか、などというのはその本の感想に全く影響しない。少なくとも自分にとっては。

ということで、本の媒体が紙だろうがPDFだろうが何でもいい。

話は変わるが、私は昔から旅行が好きではない。山育ちなので子供の頃の家族旅行は海に行くことが多かった。しかし、夏休みに家族で海に出かけてもホテルで寝ていた記憶しかない。親や兄弟は旅行好きなので遊んでいたのだが、その間私はホテルの部屋に引きこもっていた。何をしていたかというと、多分本を読んでいた。しかし、そのときに何の本を読んでいたのかは全く覚えていない。

何が言いたいかというと、読書の場所が特別だからといって特別記憶に残るような読書体験はできないということである。特別な記憶に残るのは、特別に面白い内容の本だからであって、「体験」は全く重要でない。

だから家で読もうが旅行先で読もうが、何ら読書の結果には影響しないのである。少なくとも自分はそうだし、これからもそうであると思っている。

こんなことを書いたのは、数ヶ月前に友人に貸した「バーナード嬢曰く。」の4巻が返ってきたので読み返していたからである。4巻では「読書の場所」「読書BGM」について書かれているのだが、そう言えば自分は読書の場所や環境を全く考慮していなかった、と認識したからである。

世間の数少ない読書家の皆様は読書体験を重要視するタイプだろうか?はたまた私と同じく、内容以外気にならないタイプだろうか。