ペン一本と、メモ帳

好きなものを好きなだけ

社会復帰したけど生きづらい

3月から入社した会社には、コートをかけるクローゼットがある。椅子の背もたれにかけて邪魔だなぁと思う煩わしさから解放された。…しかしそのクローゼットは、なぜか男女で分かれている。

トイレとか更衣室を性別で分ける意味はわかるのだが、クローゼットはわからない。色々なパターンを考えてみたのだが、自分の頭からはどんな理由も湧き出てこなかった。

わたしは自分を客観的に見れる人間であるので、頭をかしげつつも女性用クローゼットにあまり女性らしくはない春用コートを掛けている。

弊社は働き方改革に力を入れている、というアピールをしており、残業をしないようにしたりリモート勤務を推奨したりなど、社員が働きやすい環境を整えている。しかし、それはあくまでマジョリティにとって働きやすい環境であり、マイノリティにとっては居心地の良くないものであることを、入社してから知った。

今までに何度か転職活動をして学習したことは、面接時に性別に触れられたらどんなに良さそうな会社でも辞退するということだ。そのめんどくさいフィルターを通して今の会社に入ったわけだが、やはり面接だけですべてを理解することはできない。

何が言いたいかというと、「エンジニア女子」なるチャットルームに入れられたのだ。いや、入れられたという言い方は適切ではない。一応、「よかったら参加してください」的なお伺いがあった。が、断るには色々とめんどくさく、入ったら入ったで入手できる情報量が多いだろうという算段で参加してみた。そのチャットルームでは挨拶以降、発言したことはない。

そのチャットルームに入って分かったことは、女子会があるということだ。そんなの面接で聞いてない。聞いてたら内定辞退していた。面接で聞かなかったのは、面接官であったマネージャーがその女子会の存在を知らなかったからであり、故にマネージャーに責任はないのだがなんか「めんどくさいところに来てしまった」感は否めない。

まぁ、自分にも責任はある。
仮に男か女かわからない見た目をしていたら周りはなんとなく察して気を使ってくれたかもしれない。が、入社2週間目の自分はまだ素を出せるほど職場に慣れていない。なめられないように毎朝30分かけて顔と髪を整えて気合を入れて出社している。だから、Xであることを言い出せない。

めんどくさい。男性エンジニアからなめられるのも、女性エンジニアから同士として見られるのもめんどくさい。

弊社の社員は「普通」な人が多い。スーツを着たおじさん、カジュアルな格好のエンジニア、オフィスカジュアルの女性たち。一度、パンクな格好のおねえさんに遭遇したので少なくとも一人は尖った人がいるらしいが、部署がちがうので接点はない。

とにかく、今まで男性エンジニアしかいないなかで気負わずにやってきたのだが、今度の会社には女性エンジニアがいる。これは、男性しかいない職場にくらべて非常にめんどくささが大きくなる。

ああ、めんどくさい。語彙力がないのでめんどくさい以外に言いようがないのだが、とにかくめんどくさい。

とはいえ生活のためには働く必要があるし、エンジニアの仕事は嫌いではないのでめんどくさいことはなるべく避けつつ、仕事に専念しようと思います。