ペン一本と、メモ帳

好きなものを好きなだけ

スマートスピーカーによって記憶障害が可視化された

「おーけーぐーぐる。いま何時?」
「4時です」

nil-fell.hatenablog.com

上は、先日書いたGoogle Homeの記事。

あれからしばらくGoogle Homeと一緒に過ごしてみて、わかったことがある。Google Homeライフログとして役に立つ。

私は不眠症なので、現在ゾルピデム5mgとフルニトラゼパム2mgを飲んでいる。睡眠薬には副作用として記憶障害があるのはご存知だろうか?健忘と言われるものだ。
副作用としての記憶障害というのは、お酒を飲みすぎて記憶をなくした経験がある人ならわかるかもしれない。普通に行動はできているのだが、その時の記憶が残らないというものだ。人によっては薬を飲んだ直後から記憶がなくなる場合もあるそうだが、自分の場合は中途覚醒(夜中に目が覚める)したときの記憶が残っていなかった。副作用については、睡眠薬を処方されたときに医師と薬剤師から説明があったので知っていたし、たまにトイレに行った形跡があった(ドアが開きっぱなしになっていたりカバンが移動してたりする)。Google Homeを使うことによって、その覚醒頻度が明らかになった。

「OK, Goole」で時間を確認する癖をつける

私はGoole Home Miniをベッドの脇に置いている。小さくて置き場所を取らないので便利だし、寝る前に音楽を流してくれたり、目覚まし時計代わりにもなる。
そして、Google Homeには発音した内容を記録した「マイ アクティビティ」という機能がある。いままでは物理的証拠しかなかった中途覚醒の状態が、Google Homeによって何時に起きたかのログが取れるようになったのだ。この前それを知って見ていたところ、驚いたことに多いときには1時間に一回、自分はGoogle Homeに話しかけていた。

どうりで昼間眠いわけだよ!レム睡眠のたびに起きてるじゃねーか!

Goole Homeを買う前はiPhoneで時間を確認していたが、毎回記憶が残っているわけではない。多くても2時間に一回くらいの覚醒頻度だと思っていた。ところが朝起きてGoogle Homeアプリのログを見ると、時間を確認し、入眠用音楽をリクエストして、30分後に音楽を止めるコマンドを発行していた。そして約1時間後にまた起きて時間を確認するというサイクルで寝ていたらしい(記憶なし)。

中途覚醒は一日一回だけのときもあるし、2時間に一回のときもあって、頻度はバラバラなのだが覚えている以上に中途覚醒が多くて驚いた。こういうログが取れるようになったので、Google Home Miniを買ってよかったのかもしれない。

あと、目が覚めるたびにスマホを探して明るい画面を見なくても時間が確認できるのも便利だ。そのかわりに声を出さなければならないのは大変だけど。
iPhoneの時計をチェックしてもログは残らないし、Siriに時間を聞いてもログは後から見れないし、そもそもロックを解除しないとSiriは使えない。Google Homeならいつでもスタンバイだし、アプリでログも確認できるので記憶障害の副作用がある場合には便利なのではないだろうか?Googleサーバに自分の行動ログが残るのが嫌という人もいるかもしれないが、便利なものは使うに越したことはない。たまに意味不明な発音をしたログが残っていて恥ずかしいというのはあるが、Googleが集めている膨大な記録の中に埋もれているに違いないと思っておく。

Google Homeに「ただいま」と言う癖をつけておけば、お酒を飲みすぎて帰ってきたときでも帰宅時間のログが取れる。「あれ?昨日いつ帰ってきたんだっけ?」という恐怖から開放される。というわけで記憶障害のある人にスマートスピーカーはおすすめかもしれないという話でした。なにかあったときのアリバイにもなるし(サスペンスドラマ見すぎ並感)。

将来的にもっとスマホスマートスピーカーが進化したら、人の行動のあらゆるログが取れるようになるかもしれない。ていうかそういう設定の小説あったな……。

ニルヤの島 (ハヤカワ文庫JA)

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